伝承地を歩く

天穂日命(あめのほひのみこと)の降臨伝承が島根県の最東端の安来市吉佐町があります。中海には、干拓地である穂日島(ほひじま)町が見えます。天穂日命の降臨伝説地を調べました。『出雲国風土記』の天穂日命出雲国造の祖である天穂日命ですが、『出雲国風土記』(733年)では、たった1か所だけ登場します。編纂者が...

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島根県大田市仁摩町には、濃厚な大己貴(オオナムチ)神の伝承地の馬路(マジ)という地域があります。そこの伝承を探ってみます。馬路高山と城上山馬路という地域は、琴ヶ浜という鳴き砂で観光で有名な美しい砂浜の海岸のある海に面した地域です。その海岸を眺めるように大きな山が二つそびえたっています。その山が、高山...

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日本の神話に登場してくる須佐之男命(スサノオのミコト)。その神の名前に関した地名が、山口県の日本海沿岸にあります。須佐ホルンフェルスをはじめとする美しい景観のある町です。なぜ須佐の地名になったのでしょう。須佐の高山頂上から見える須佐湾須佐の地名『日本地名大辞典』(日本書房 昭和13年)によりますと、...

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『出雲国風土記』には、さまざまな神に関連した山が書かれています。島根県雲南市の高麻山(たかさやま)もその一つです。青幡佐草日古命が麻を蒔いた高麻山高麻山『出雲国風土記』(733年)には、大原郡の山野の一つにこう書かれています。高麻山(たかさやま)。郡家の正北一十里二百歩の所にある。高さは一百丈、周り...

伝承地を歩く

出雲国側の多根地名に関連している地域を書いてきましたが、今回は石見国の地方について考えてみたいと思います。石見国の多根石見国の多根地名ですが、いつから存在したのか定かではありません。『角川日本地名大辞典』で調べてみました。たね 多根 〈大田市〉三瓶山北麓の森田山の北側に位置する。地名は田根・種・稲種...

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島根県雲南市掛谷町多根の「多根」(たね)と、大田市三瓶町多根は、オオナムチとスクナヒコネのコンビの種が同じぐらいしにしか考えていませんでした。調べると、出雲市佐田町の北部(窪田地区)も含めて、「多根」地名の周辺には稲田の起源伝承が同じようにあることがわかってきました。大歳神社の分布乙加宮の大歳神社の...

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現在の島根県雲南市掛谷町多根の「多根」(たね)は、古代地名であり、『出雲国風土記』(733年)に「多禰郷」として登場します。島根県には、もう一つ、石見の三瓶山の北麓にも「多根」という地名が存在します。これは江戸時代からあった地名ですが、いつから発生した地名かはっきりしません。多根は種であるということ...

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三屋神社 島根県雲南市三刀屋町給下865『出雲国風土記』 (733年)飯石郡三屋郷の記事に、「所造天下大神(あめのしたつくらししおおかみ)の御門(みと)がある。だから、三刀矢という。」と書かれています。※所造天下大神は、出雲大社の祭神、大国主命の別名。この御門(みと)をどのように解釈するか、さまざま...

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鬼神神社  島根県仁多郡奥出雲町大呂2058ここの鬼神(おにがみ)神社の名称は、『雲陽誌』(1717年)にすでに載っています。江戸時代の半ばにはこの名前だったのです。『古事記』『日本書紀』に描かれる、スサノオノミコトの八岐大蛇(ヤマタノオロチ)退治で有名な鳥髪山(現在の船通山)の麓にある神社です。八...

伝承地を歩く

鬼神神社のある鳥上の里からの写真です。左手の円錐形の山は、「家内住山」(標高1080m)といい、テナヅチ・アシナヅチ・稲田姫が住んでいたところとされています。右手の水平な山が船通山で、標高1142mあります。鳥上山(現在の船通山)船通山は奈良時代には「鳥上山」と呼ばれていました。スサノオのヤマタのオ...

伝承地を歩く

鬼神神社から横田の町の中へ行ったところに稲田姫の生誕の伝承地があります。横田高校から、すぐの場所で、稲田神社に行く道の途中にまず「笹宮」が見えます。笹宮笹宮の前の説明板です。竹べラから萌芽した笹宮 テナヅチが産湯の池のほとりでイナタヒメを産みおとした時、アシナヅチは竹のヘラで臍(へそ)の緒(お)を切...

伝承地を歩く

松江の嵩山(だけさん)宍道湖大橋の上から東に見える山を嵩山(だけさん)と云う。その右隣の山は、和久羅山(わくらやま)で、その二つの連なる山容は、涅槃仏やキューピーさんに例えられたりもした。宍道湖大橋から見える嵩山この嵩山は、奈良時代は布自枳美高山(ふじきみたかやま)と呼ばれて、烽火(とぶひ)が設置さ...

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