出雲国側の多根地名に関連している地域を書いてきましたが、今回は石見国の地方について考えてみたいと思います。石見国の多根石見国の多根地名ですが、いつから存在したのか定かではありません。『角川日本地名大辞典』で調べてみました。たね 多根 〈大田市〉三瓶山北麓の森田山の北側に位置する。地名は田根・種・稲種...
島根県雲南市掛谷町多根の「多根」(たね)と、大田市三瓶町多根は、オオナムチとスクナヒコネのコンビの種が同じぐらいしにしか考えていませんでした。調べると、出雲市佐田町の北部(窪田地区)も含めて、「多根」地名の周辺には稲田の起源伝承が同じようにあることがわかってきました。大歳神社の分布乙加宮の大歳神社の...
現在の島根県雲南市掛谷町多根の「多根」(たね)は、古代地名であり、『出雲国風土記』(733年)に「多禰郷」として登場します。島根県には、もう一つ、石見の三瓶山の北麓にも「多根」という地名が存在します。これは江戸時代からあった地名ですが、いつから発生した地名かはっきりしません。多根は種であるということ...
三屋神社 島根県雲南市三刀屋町給下865『出雲国風土記』 (733年)飯石郡三屋郷の記載に、「所造天下大神(あめのしたつくらししおおかみ)の御門(みと)がある。だから、三刀矢という。」と書かれています。※所造天下大神は、出雲大社の祭神、大国主命の別名。この御門(みと)をどのように解釈するか、さまざま...
『島根県口碑伝説集』(昭和2年 島根県教育会 編)に、島根県仁多郡阿井村(現在 奥出雲町阿井)の伊弉冉尊(イザナミノミコト)の神跡が載っています。この地域は、備後国(以前は吉備国であり、分かれた国)との境界に位置する場所です。仁多郡阿井村には、神代に因む地名が少なからず現存して居る。奥内谷には夫婦掘...
鳥取県と島根県との境に位置する御墓山(758m)は、イザナミノミコトの御陵である比婆山の候補地のひとつです。孝霊天皇の行幸第7代天皇がお墓山をたずねた伝承もあるようです。御墓山の道路標示ここから自動車ですぐのところに、砥波(となみ)の「楽々福神 足洗池」の伝承地に着きます。説明版はありますが、もう池...
鬼神神社 島根県仁多郡奥出雲町大呂2058ここの鬼神(おにがみ)神社の名称は、『雲陽誌』(1717年)にすでに載っています。江戸時代の半ばにはこの名前だったのです。『古事記』『日本書紀』に描かれる、スサノオノミコトの八岐大蛇(ヤマタノオロチ)退治で有名な鳥髪山(現在の船通山)の麓にある神社です。八...
鬼神神社のある鳥上の里からの写真です。左手の円錐形の山は、「家内住山」(標高1080m)といい、テナヅチ・アシナヅチ・稲田姫が住んでいたところとされています。右手の水平な山が船通山で、標高1142mあります。鳥上山(現在の船通山)船通山は奈良時代には「鳥上山」と呼ばれていました。スサノオのヤマタのオ...
鬼神神社から横田の町の中へ行ったところに稲田姫の生誕の伝承地があります。横田高校から、すぐの場所で、稲田神社に行く道の途中にまず「笹宮」が見えます。笹宮笹宮の前の説明板です。竹べラから萌芽した笹宮 テナヅチが産湯の池のほとりでイナタヒメを産みおとした時、アシナヅチは竹のヘラで臍(へそ)の緒(お)を切...